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執筆者の写真Satoshi Enomoto

【演奏会告知】加藤綾子×大内暢仁×榎本智史『早すぎるクリスマスコンサート』【2023.11.25】

更新日:2023年11月9日



2023年11月25日(土)

13:30開場 14:00開演

『早すぎるクリスマスコンサート』


会場

KIRA Hall

JR山手線「恵比寿」駅より徒歩


入場料

一般 2,000円

学生 500円


予約申込

または出演者まで


曲目

J.S.バッハ《羊たちは安らかに草を食み》

ダカン『ノエル集』より《スイスのノエル》

パッヘルベル《カノン》

ハウアー《1946年のクリスマスの十二音遊戯》

坂本龍一《Merry Christmas, Mr. Lawrence》

グルーバー=シュニトケ《きよしこの夜》

グルーバー=榎本智史《きよしこの夜》

シェーンベルク=榎本智史《ノットゥルノ》

シェーンベルク=榎本智史《クリスマスの音楽》

ほか



 

 なんと11月末という、ようやく本格的にクリスマスの準備が始まるであろう時期にメリークリスマスをお届けするコンサートを開催することとなりました!


 一緒に演奏するメンバーは、即興演奏家としても活躍するヴァイオリニストの加藤綾子さんと、ゲマトリア(数秘術)を研究するピアニストの大内暢仁さんです。そこに表現主義・十二音技法を研究する榎本が加わって、どんな化学反応が起きるのかが見所です。


 プログラムもひと味違うクリスマスに拘ってみました…とは言ってもそこまで尖っているつもりもなく、クリスマスらしさは押さえています。


 僕がピアノソロで弾く曲は、ハウアーの《1946年のクリスマスの十二音遊戯》と坂本龍一の《Merry Christmas, Mr. Lawrence》です。


 ハウアー(Josef Matthias Hauer, 1883-1959)は、シェーンベルクら新ヴィーン楽派とは別に独自の十二音による作曲法"トローペ"を考案した作曲家です。シェーンベルクらは十二音を動機(モティーフ)として扱いましたが、ハウアーは十二音を和音の構成音として扱いました。そのため、ハーモニーがとても聴きやすい音楽となっています。ハウアーは「十二音遊戯(十二音の遊び)」というタイトルの作品を、まるで日記を書くように膨大な数を書き上げました。それぞれの識別のために「十二音遊戯19yy年m月d日」というタイトルの付け方をします。


 さらに、普段のハウアーは12種類の和音を作って作曲しているのですが、この《1946年のクリスマスの十二音遊戯》で用いられる和音は24種類です。12と24という数字にピンと来た皆さん、メリークリスマス!(早)


 そして坂本龍一が主演・音楽を担当した映画『戦場のメリークリスマス』からそのテーマ曲《Merry Christmas, Mr. Lawrence》をお送りします。第二次大戦下のジャワ島を舞台に人間模様を描く映画ですが、終戦後1946年のクリスマスが映画の結末となっています。


 僕のピアノソロプログラムは、どちらも「1946年のクリスマス」にまつわる作品なのです。大戦を経て戦後の世界が始まるその年に何を感じどのような思いを馳せるのか…という情感も感じ取っていただければと思います。


 

 他にも、加藤さんや大内さんの持ち味を活かしたプログラムが並びます!


 2023年の(色々な意味で)ちょっと早いクリスマス、ぜひご来場ください!

 

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